こんにちは、ゆうきです。
~導入~
我々の睡眠、それは決して欠くことはできない体内のシステムであるにもかかわらず、未だ謎が深い分野だ。
世間では睡眠の質を高める為に多くの寝具が存在する。自分にぴったりの枕を新調するサービスも出てきた。そして日々、様々な企業が良眠、安眠、深い眠りを求めていろいろな製品を繰り出してくる。その市場規模は2016年1兆2千万円にのぼる。
我々はそれらを吟味し、これがいい、あれがいい、あんな新製品が出た、などと振り回されているのも事実である。
そんな睡眠の謎に迫ってくれた。
脳内のタンパク質の「リン酸化」が原因かも
今回の研究ではマウス実験だが、多くの睡眠を必要とする遺伝子を持った「sleepy 変異マウス」をもとに研究されている。
「sleepy 変異マウス」を断眠させ覚醒時間の延長に伴って、80種類のタンパク質でリン酸化が増している事が分かった。
そしてこの80種類の蛋白質のうち、69種類がシナプスの機能や構造に重要な機能を持つ物であったという事から、シナプスは眠気に関する情報も司り、人に眠気を感じさせる作用や、睡眠誘導の機能を持っているのではないだろうか、というようなもの。
↑こんなやつ。中学高校で見たことがあるだろう。
シナプスとは神経と神経同士の間に存在し、その神経情報を伝達する物質。
神経細胞間、筋線維などに存在し、情報の行き来(伝達)を行う。
「リン酸化」とは何か。
リン酸化が原因になるのは分かったが、リン酸化がどういう事なのか。
それを見ていこうと思う。
検索しまくって調べまくったの私の理解の為、間違えていたら申し訳ありませんが。
タンパク質のリン酸化
一般的にリン酸化は、タンパク質の活動をゼロにするか、低下させる。今回のケースも、80種類のタンパク質の機能をある程度低下させたと考えられる。
という事だ。
因みにいうと、
これは脳内のタンパク質の機能低下だ。
もう少し詳しく見ると、
情報伝達を行っていないシナプスは静かにただただ情報の伝達を待っているだけで動かない。
ここに情報がやってくる。
(シナプスの伝える情報が、シグナル伝達物質というものだった場合)
出力されたシグナル伝達物質が伝達され、細胞内に入る、
細胞内タンパク質を活性化する。
タンパク質は構造が変わり、
次のタンパク質を活性化する。
そしてこれが瞬時にリレーされ情報が駆け巡る。
これがリン酸化
タンパク質はリン酸化されることにより
新しい蛋白質を生み出すことが出来る。
このような循環が絶えず行われている。
私たちの体は私たちの知らない所でうまい事、
歯車がかみ合って回っているのだ。
まとめ
リン酸化が睡眠の原因の大きな要因である可能性が考えられるという事は、
日中、多くの情報を扱う我々は
神経間の伝達を行えば行うほどリン酸化が進み、
眠気を誘発するという事になる。
つまりそれが疲れとして蓄積され、我々に睡眠を要求してくるのかもしれない。
調べていると、とあるブログでこんな文章を発見した。
おそらく睡眠という重要な生理機能が、たった一つの物質や神経でダメージを受けないように二重、三重、いやもっと多数のバックアップ機構で維持されているのだろうと考えられている。
なるほどと、感心してしまった。
きっとこれだけで眠気が来るわけでもない。
人間は想像以上に様々な機能により自分の生命を維持しようとしているのだなと感じた。
では、参考までに。
参考文献一覧
https://www.tsukuba.ac.jp/wp-content/uploads/180613yanagisawa-3.pdf
第57回 眠気の正体 | ナショナルジオグラフィック日本版サイト
人はなぜ眠くなるのか? 鍵は脳内タンパク質の「リン酸化」にあり|WIRED.jp
リン酸化 | Thermo Fisher Scientific - JP
シナプスの可塑性と記憶の形成とを結ぶショウジョウバエの摂食行動にかかわるコマンドニューロン : ライフサイエンス 新着論文レビュー